朗読「ステージは雨」
誰も見ないステージ 観客はいない
空想の私のステージ
観客がいなくても みじめではない
誰の心も盗まない 私の心を盗みたい
心を取り戻したら 拍手喝采だ
演じる空は いつも雨模様
渇かずに満たされる
渇きたくない
雨よ降れ その中を行け
生まれた町 育った町 訪れる町に
雨よ降れ そのステージを渇かすな
朗読「歌え悲しみ 命綱」
歌え悲しみ 命綱
寒くて暗いところから光を見ていた
光は綺麗だった それが楽しみだった
輝く光に憧れれて光を浴びたいと思った
その光を浴びたら溶けてしまうのかもしれない
考えたら少し怖くなって でもそれでもいいじゃないか
遠くにあって届かないけど私はただ見ていたいだけなんだ
暗闇よ 君と話すために
暗闇よ 君の友情をくれ
暗闇よ 今日も私と遊んでくれ
光を見続ける場所で ずっとずっと
私と一緒にいておくれ
朗読「美しく野垂れ死ぬために正しく生きる必要はない」
夢と妄想 欲望の狭間で 嘲笑 嘲り 歪みを恐れて生まれた
幸多かれ 程遠い いらない人間か 天地に聞いてみろ
価値じゃなく尊くありたい
傘は青色 血の涙の泣き顔を見られないように
雨の日は墓場じゃない 死に場所を求めて
己という個体であれ はみだしてしまおうとも
問い続け 役立たない 答えだとしても 悔いは残すな
生死のゴールに惑わされるな
100年先も生き続けるんだ
求めるものしか見えない 聞こえない
それはまぼろし 知覚にだけ存在する
私という炎 あなたという炎 かさなりあって光になれ
悲しみが交差する時に
引き金を引くのは まだ先だ
まだ引いたらダメだ
引き金を引くのは まだ先だ
まだ引いたらダメなんだ
